比叡山延暦寺

2005年5月27日、比叡山延暦寺へ行った。
ねこきりとしては、良く行く場所なので、もうとっくにご紹介していると思いこんでいたのですが、先日目次をみて「え゛〜っ、まだ紹介していな〜い」とびっくり。
今月は北東が祐気取りで使えるので、早速写真を撮りに行きました。

いつもは、阪本から登るのですが、今回はいつもの「鶴喜そば」唐崎店がお目当てで、ちょっと行きすぎ、奥比叡から逆送することにした。

まず、横川(よかわ)エリアから。
比叡山とは、もちろん宗教都市でもあるのですが、歴史的に学園都市と言った感じで、各宗派の始祖の方々がお勉強をされたところです。
高野山が「真言密教」の専門学校だとすると、こちらは「仏教」の総合大学。
全てのお堂が、もちろん仏様をお祀りするためのものではあるのですが、勉強の場でもあると言うところが、普通のお寺との大きな違い。
横川には今も行院があり、叔父はそこで修行をしました。

竜ヶ池 横川中堂

左の写真。竜ヶ池に今はそんなに水がなかったのですが、丸太を並べた橋を渡ると龍神さんがお祀りされています。
このお堂の後ろにある小屋の中にある井戸から、ずっと蛙の鳴き声が聞こえていたのですが・・・あれはいったい何だったのでしょう(^^;ゞポリポリ
右の写真は、横川中堂で片足を石垣の下に降ろして建っている、不思議な建物です。
柱に塗られた朱がとっても綺麗です。聖観音がご本尊としてお祀りされています。
ご本尊の後ろに回ると、文机が用意されていて、般若心経の写経が出来るようになっています。心静めてお経を写すって言うのも、ちょっとイイカンジかも(#^.^#)

中堂の中をぐるりと回った後、また外に出て左手の細い道を行くと元三大師堂と呼ばれている四季講堂につきます。
ちょっと山道っぽい感じで、でもそんなに長くも険しくもなく、山を感じるにはちょうど良いの道です。

元三大師堂(四季講堂)入り口 右側にある鬼大師の碑とおみくじ発祥の地の碑

こちらのお堂は、禅寺の様式で、お庭がすっきりとした造りです。
お堂の方は、比叡山の他のお堂とは趣を異にして、ちょっと現世利益を分けてくれそうな感じ(^_-)
正面のお堂に上がらせて貰って、元三大師様やお不動様を拝めます。
右写真の碑には、元三大師(鬼大師)の説明が書かれています。
こちらと、大原の三千院で鬼大師のお札がいただけます。
厄除け、災難除けなどに効果大!!









箸塚弁財天 亀石

元三大師堂の真向かいに、箸塚弁財天社が在ります。
ここは2年前にゾーさんが来て、柱を立ててくれている場所。写真のようにまだその柱は残っています(^^)v
この鳥居の右側に大人一抱えぐらいの亀石があります。
多分、こちらに神様が降りられたことがあるんでしょうね。磐坐と見た(^_-)

こちらだけでも全部見ようと思ったら、偉いお坊様の御廟だとか、日蓮上人修行の地だとかっていっぱい在って半日ぐらいかかりそうなので、このぐらいで駐車場に戻って次に向かいます。

途中峰道のドライブインがあって、展望台から琵琶湖が
一望できます。
左手に大きな伝教大師の銅像が在ります。
3月13日にある大きな行事「大護摩供大法要」は、
この像の前で行われます。
前に行ったことがあるのですが、その時期は雪が残って
いてたいてい寒いです。
でも天台の高齢のお座主様も参加され、盛大では在りますが、
厳かな雰囲気も感じられるのでねこきりお奨め
(^^)v
でも、その時には東塔までしか車で行けないので、
東塔の駐車場に車を停めてシャトルバスを利用して下さい。

峰道のドライブインから少し走ると西塔エリアに着きます。
こちらも、本当に修行の地と言う感じで、質素なぐらい閑散とした感じ。
駐車場から少し坂を下ると、左手に小さな神社(箕淵弁財天社)が有り、そちらの方へ曲がると、不思議な建物が見えます。
うっかり写真を撮り忘れたのですが、朱塗りの常行堂と法華堂の二つのお堂を橋で繋いであり、その橋が門の代わりになっているような・・・。
言い伝えによると、その橋の部分を天秤棒変わりに弁慶が二つのお堂を担ぎ上げたとか(^_^;)
身長178CMのKIRIさんでも悠々通れる高さがあったのに・・・弁慶の肩の位置があの高さって言うことは・・・怖いから考えないでおこう(-_-;)

で、その橋を潜って階段を下りると、正面に釈迦堂が在ります。





この階段を下りると→ 釈迦堂です

もちろんご本尊は伝教大師最澄自作の釈迦如来像。
結構建物が老朽化していて、前に行ったときは雨漏りをしていました。
でも、四天王の像や十二神将に守られたお釈迦様の像は、やっぱり美しい♪
なにげに国宝級の仏像が見られるのも、比叡山の魅力です(☆,☆)

階段を下りたところに真新しい仏像が その横に仏足石

左の写真、仏像が気になって撮ったものではなく、後ろに良い気が見えたので(^^;ゞポリポリ
多分、黒谷から上がってきている気なんだろうな。
ちなみに、今回は降りなかったのですが、車道を渡って、標識通りに坂道をずーーーっと降りていくと、浄土宗の開祖法然上人が住まわれたお寺黒谷青龍寺に着きます。
山の中の道を堪能したい方にはお奨め♪
でも、結構後で膝に来るぐらいの下り坂です(^^;ゞポリポリ

駐車場に戻って、少し車で走ったらドライブウェーのゲートがあるので、そこで通行券のチェックを済ませたらすぐに駐車場があり、そこが東塔エリアです。
そうそう、書き忘れていましたが、ここまでの3つのエリア共通の巡拝券になるので、東塔から見る人は此処で、横川から見る人は横川で共通巡拝券を購入して下さい。
後は、それを見せるだけでOKです。
お寺の巡拝券だと大人550円、中学高校生が350円、小学生以下は無料。
巡拝券と東塔エリアにある国宝殿拝観料がセットになったものだと大人850円、中学高校生500円だそうです。
初めての方は、国宝殿の拝観もお奨め♪
入り口を入って、他のエリアもそうだったのですが参道の両端にそこで修行された高僧の物語が絵本のような感じで書かれているので、それを見ながら日本の仏教についてちょっと勉強するのも良いかも♪
坂を上りきると左手に大講堂が在ります。
此処は講堂と言う名前のごとく、天台の根本になる聖典「法華経」の講義を聴いたり、問答をしたりした道場です。
延暦寺で修行した各宗派の開祖の等身大の像が安置されています。
ご本尊は「大日如来」。

ぎりぎりまで下がって撮ったのですが、どうしても屋根の両端が切れてしまいました(^^;ゞポリポリ

こちらでお参りをしてから、鐘を右手に見ながら階段を下りて下さい。
左側に根本中堂の美しい屋根が見えます。結構複雑な造りになっています。

木立の奥に根本中堂 文殊楼に登る階段途中からの根本中堂正面

左の写真、階段を下りた所に見えている回廊のような所で靴を脱いで、根本中堂に入って下さい。
板張りの廊下がとても気持ち良いです。
こちらのご本尊も伝教大師自作の「薬師如来」像。
そして、その像の前に創建以来1200年絶えたことがないと言う「不滅の法灯」がかかっています。
本来の造りは、内陣が深く彫り込まれたように低くなっているのですが、今は何故かそこに床がしつらえてありました。
ご本尊と法灯が参拝者と同じ高さにあるのは、「仏凡一如」・・・つまり仏も人も一つだという教えを表しているそうです。
根本中堂でお参りをした後、敷居に腰掛けて暫く中庭を眺めていたのですが、「そこは椅子じゃありません!」と、若いお坊さんに叱られてしまいました(^^;ゞポリポリ
実はそのお坊さん、自分の履き物を放り投げるように落として、中庭に入って来た。
修行僧にしてはちょっと乱暴な所作を目撃(^_^;)
永平寺の修行僧の方が、もうちょっと所作が美しいかな(^_-)
でも、お天気も良いし、気は整えられているし、本当に気持ちよかったですよ〜♪
本堂から出るときに通る回廊にはいつも子供達のお習字が張り出されています。
これもまた、結構面白い。ちっちゃい子のから大学生ぐらいまで色々あって、色んな書き方もあり、書道って結構面白いかも。

外に出て正面の急な階段を登ると文殊堂があります。
梯子のような階段をよじ登ると、お堂の中を巡れます。眺めが良いですよ〜。
文殊堂を出て右手に降りると、総合案内所「一隅を照らす会館」が在ります。
昔は古い建物だったのですが、今は新しく建て直されていて、山内の説明があったり。沢山の仏様が在ったり、大きな数珠をくったりして、ちょっと遊べます。
そこの地下に叡山そば「鶴喜」のお蕎麦やさんが入っていますが、こちらのお蕎麦はちょっと・・・(-_-;)
同じ鶴喜蕎麦でも、茹でて置いてある物を温めるだけなので、私達は最悪の時にしか食べませんf^_^;
それと此処はお寺の中なので、精進です。天ぷら蕎麦を頼んでも海苔の天ぷらが入っているだけ。

延暦寺でのお奨めのお土産は、叡山香。すっきりとしたお香です。
一番良いのは抹香なのですが、焚くのが大変なのでお線香でもOK!
甘さが全くなく、ねこは好きなのですが、前に一緒に行ったゾーさんは「このにおいはアカン」とめげたので、一度嗅いでみてから買って下さい。
もう一つは「陀羅尼助丸」漢方の胃腸薬です。高野山の陀羅尼助丸とはまたちょっと違うようで、体感としては神経から来る胃の不調にはこちらの方が効く様な感じ。
高野山のは、食中りとか、夏バテなどの肉体から来る不調の時に良い様な気が・・・。
さて、これはねこがそう思っているだけですが(^^)v
もう一つ、食べ物としては、やっぱり湯葉だとか、大豆蛋白をお肉のように佃煮にしたものなどがお奨め!!
高野山では胡麻豆腐、比叡山では湯葉と・・・これも勝手な思いこみ(..;)""> ポリポリ

今回簡単なご紹介でしたが、比叡山はまだまだ奥が深いです。
後は無動谷の方とかも在りますし、東塔のエリアにもまだまだ沢山のお堂や御廟も在ります。
最近山頂の方にガーデンミュージアムなどというのも出来たらしいし、結構家族連れでも楽しめるかも♪

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